2021年9月27日月曜日

時を越えて、失恋。

皆さんこんにちは。AAの富樫です。


「嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る」
『拾遺集』より 右大将道綱母


これは「失恋」の和歌であり、右大将道綱母が、一夫多妻制の時代で夫が別の妻のもとへ行ってしまうことを嘆いた歌であり、今の私のことを表しています。

はい、大学受験と全くと言っていいほど関連性が無いのですが、わたくしこの度

「 失 恋 」


致しました。

てなわけで、今回は失恋の和歌のコーナーです...

はい、もうさ、さっさとやろうや。
引きずるな、引きずったら負けだ。

ハァ...悲しみに肩まで浸かるとね、よく分かるんですよ。
和歌に込められた失恋の気持ちが、1000年の時を越えて襲ってくるんですよ。
いつの時代も人間は変わらないですよ、頼むから人工知能とか頭の良い人が失恋の無い世界を作ってくれることを心から望んでいます。迅速に頼む。

では早速失恋に関する和歌を三首ご紹介します。

・うらみわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ
『後拾遺集』より 相模

・これは自分の想いに気づいてくれない相手に対して悔しく思い、着物が涙で濡れて乾かない...おまけに恋に狂って自分の評判も悪くなってしまって悲しいという歌であり、正に七転八倒な自らの様相を嘆く歌でもあります。今の俺じゃん。

・あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む
『拾遺集』より 柿本人麿

・これは会いたい人に会えない夜、つまり失恋して元恋人や想い人に会えなくなってしまった夜の暗闇が、長々と、延々に続くように思えてしまい、更に深い悲しみに囚われてしまう気持ちを表現した歌です。今の俺じゃん。

・有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし
『古今集』より 壬生忠岑

・これは夜明け前まで空に浮かんでいる月である「有明の月」の光を、恋人の女性に冷たくあしらわれた男性が、みじめな自分を照らしていると感じ、有明の月に対して「非常である」と思い、以降明け方は男性にとって、失恋のことを思い出してしまう時間帯になってしまったという歌です。今の俺じゃん。


いかがでしたでしょうか。
和歌にはもちろん失恋だけでなく、ポジティブなものも沢山あります。しかし、時代を超えて「失恋」というものは不変であり、平安でも令和でも変わらないものなのです。

そう思うと時代を越えて同じ悩みを持っている感じがして、少し慰められているようにも思えてきました。ありがとう、平安時代の皆。和歌にスパチャ投げたい。

では私も今の気持ちを和歌にして、気持ちに整理をつけようと思います。


わいわいと 町中を歩む 恋人達 全員爆ぜ 心より願ふ
『河合塾マナビス長津田校ブログ』より 富樫アシスタントアドバイザー

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